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2026/5/21 04:55

商談資料の作り方は?受注につながる構成とデザインのコツを解説

商談資料は「表紙→課題提示→サービス紹介→事例→料金→FAQ→CTA」の順で構成し、相手の課題解決を軸にストーリーを組み立てるのが基本です。どのページに何を書くかが明確になると、初回商談から比較検討フェーズまで安定して使える資料に仕上がります。

商談資料とは、商談の場で使用するスライド資料の総称です。会社案内・標準提案資料・個別提案資料など複数の種類がありますが、本記事では最も汎用性が高い「標準提案資料」の構成と作り方を中心に解説します。初回商談から比較検討フェーズまで幅広く使える資料を目指して整理していきます。

なお、当メディアを運営する株式会社MEDIUMでは、商談の一次情報を自動で記録・構造化し、営業活動全体を支援するAIエージェント「STRIX」を提供しています。

商談資料の基本構成と各ページの役割

商談資料は大きく「導入パート」「提案パート」「クロージングパート」の3つに分かれます。導入で相手の関心を引き、提案で解決策を提示し、クロージングで意思決定を後押しするという流れが基本です。この順序には理由があり、相手が「自分の課題だ」と感じてからでなければ、サービスの説明は届きません。

以下の順番で各パートの構成を確認していきます。

  1. 導入パート(表紙・サービス概要・課題提示)

  2. 提案パート(サービス紹介・強み・導入効果)

  3. クロージングパート(料金・利用の流れ・FAQ・会社概要・CTA)

導入パート(表紙・サービス概要・課題提示)

表紙は資料全体の入り口であり、「この資料が自分に関係あるかどうか」を瞬時に判断させる役割を担います。サービス名を記載するのはもちろんですが、それだけでは不十分です。「誰のどんな課題を解決するか」を端的に添えることで、相手は「自分に向けた資料だ」と即座に判断できます。表紙の段階で関係性を示せないと、その後のページを真剣に読んでもらえない可能性があります。

サービス概要ページは、全体像を1ページで伝えるためのものです。機能や仕様の詳細を書く場所ではなく、「何ができるサービスなのか」をひと言で理解させることが目的です。サービス紹介の詳細は提案パートで展開するため、ここでは概念図やキャッチフレーズを使ってシンプルにまとめます。

課題提示は、導入パートの中で最も重要なページです。「部署全体の課題→担当者個人の課題」の2段構成で整理すると効果的です。たとえば「部署として営業効率化が求められている」という課題の後に「担当者として商談の準備に時間がかかっている」という個人の悩みを続けることで、相手は「まさに自分の状況だ」と感じやすくなります。この「自分ゴト化」ができるかどうかが、初回商談の成否を大きく左右します。

提案パート(サービス紹介・強み・導入効果)

提案パートは、導入パートで「自分の課題だ」と感じてもらった相手に、具体的な解決策を提示するフェーズです。ここで陥りがちなのが、サービスの機能を網羅的に列挙してしまうことです。サービス紹介ページは機能一覧ではなく、前のページで提示した課題をどう解決するかという視点で構成します。「○○の課題に対して、このサービスはこう機能する」という形で繋げることで、相手はサービスの価値を自分の文脈で理解できます。

強みや特徴を伝えるページでは、項目を3つ程度に絞ることが重要です。強みが多すぎると記憶に残りません。それぞれの強みは「提供側の特徴」をそのまま書くのではなく、「顧客にとっての価値」として言い換えます。「導入実績500社以上」という事実は、「多くの企業で検証済みのノウハウが使える」という価値に転換して伝えると、相手に届きやすくなります。

導入効果のページは、提案パートの締めくくりとして機能します。「業務時間○%削減」「コスト年間○万円削減」のように、定量的な数値で成果を示すことが不可欠です。「業務効率が大幅に向上した」といった抽象的な表現では、相手は効果をイメージできません。数値があることで、次のクロージングパートへの流れが自然につながります。

ここで、提案資料の作成効率を劇的に改善できるソリューションをご紹介します。商談で得られた顧客の課題や関心事を踏まえ、提案資料のアウトラインをAIが自動作成する「STRIX」のような営業支援ツールを活用することで、人力では実現できない質とスピードで個別性の高い提案資料を作成できます。

クロージングパート(料金・利用の流れ・FAQ・会社概要・CTA)

料金ページは、明示することが原則です。「詳細はお問い合わせください」という記載だけでは、相手は予算感を試算できません。料金が不明瞭な資料は、比較検討の段階で「とりあえず他社を先に確認しよう」という判断につながりやすく、検討テーブルから外される原因になります。初期費用・月額費用・オプション費用を分けて明示し、相手が社内で費用を試算しやすい形にします。

利用の流れは「申込→導入→運用開始」のステップを図やリストで可視化するページです。相手が「導入するとどうなるか」をイメージできると、次のアクションへの心理的な距離が縮まります。各ステップの所要期間を添えることで、スケジュール感も伝わります。

会社概要は「信頼できる取引先かどうか」を判断する材料として機能します。設立年・従業員数・主要取引先・受賞歴などを簡潔にまとめ、資料全体の信頼性を担保します。詳細な会社説明は別途提供できるため、ここでは判断に必要な要素に絞ります。

最後のCTAは、相手に求めるアクションを明確にするページです。「お問い合わせはこちら」という漠然とした表現より、「まずは無料相談」「30分のデモを予約する」のように、心理的ハードルが低い具体的なアクションを設定します。比較検討フェーズでは特に重要な4つのページについては、次のセクションで詳しく解説します。

比較検討の勝敗を分ける4つの重要ページ

基本構成の3パートの中でも、比較検討フェーズで成約率を左右するのは特定の4ページです。株式会社Coneの調査によると、決裁者層(122名)が重視するページは「導入効果(54.9%)」「解決策(48.2%)」「事例・お客様の声(47.5%)」の順で、実務担当者層(100名)は「事例・お客様の声(55.7%)」「実績一覧(52.4%)」「料金表(50.8%)」の順でした。決裁者と担当者で重点が異なる点を踏まえると、複数の関係者が閲覧する比較検討フェーズではこれら4ページの作り込みが特に重要です。

以下の順番で各ページのポイントを確認します。

  1. 競合比較表・ポジショニングマップ

  2. 事例紹介

  3. 費用対効果・コストシミュレーション

  4. FAQ(よくある質問)

1. 競合比較表・ポジショニングマップ

競合比較表は、相手が複数サービスを同時に評価している比較検討フェーズで特に効果を発揮するページです。目的は「自社が選ばれるべき理由」を相手自身に納得させることにあります。

比較軸は3〜5項目に絞ります。軸が多すぎると表が複雑になり、どこが重要かが伝わりません。自社の強みが際立つ項目を優先して選定しつつ、相手が検討しやすいフォーマットで提示します。比較軸は「機能の有無」だけでなく、「サポート体制」「導入実績の業種範囲」「初期コスト」など、顧客が意思決定で実際に使う判断軸を選ぶことが重要です。

ポジショニングマップは、競合との全体的な位置づけを視覚的に伝える場合に使います。詳細な機能比較は比較表が得意で、「価格帯×機能の充実度」「導入のしやすさ×カスタマイズ性」のような2軸での位置づけはポジショニングマップが適しています。状況に応じて使い分けてください。

なお、自社に不利な項目も正直に記載することで、全体の信頼性が高まります。都合の良い項目だけを選ぶと「作られた比較」という印象を与え、逆効果になります。

2. 事例紹介

事例紹介は、実務担当者が最も重視するページです。「このサービスで本当に成果が出るのか」という疑問に対して、もっとも説得力を持つ回答が事例です。

基本構成は「課題→導入経緯→成果」の3部構成です。課題では「導入前にどんな問題があったか」を具体的に書き、導入経緯では「なぜこのサービスを選んだか」を添えます。成果は数値で示します。「作業時間が週10時間削減」「問い合わせ対応コストが年間120万円削減」のように定量的に表現できると、相手は自社への適用をイメージしやすくなります。

事例の選定では、商談相手と近い業種・規模の事例を優先します。製造業の担当者に対してEC系の事例を並べても「自社には当てはまらないかもしれない」という印象を与えかねません。業種・従業員規模・部署などが近い事例を前面に出すことで、再現性の高さを伝えられます。

3. 費用対効果・コストシミュレーション

費用対効果のページは、決裁者が社内で稟議を通すために必要な情報を提供するページです。「いくらかかるか」ではなく「投資に対してどれだけのリターンがあるか」を示す視点が重要です。

投資額に対するリターンと回収期間を具体的な数字で提示することで、決裁者は稟議資料にそのまま転用できます。たとえば「初期費用○万円・月額○万円で、年間○時間の工数削減(人件費換算○万円)となり、投資回収は○ヶ月」という構造で示すと、意思決定に必要な情報が一通り揃います。

シミュレーションの前提条件を明示することも欠かせません。「人件費単価○円で試算」「月間処理件数○件を想定」のように前提を示すことで、相手は自社の実態に合わせた試算に応用できます。前提が不明な数字は、信頼性が低く見えてしまいます。

4. FAQ(よくある質問)

FAQは商談の場で出る質問に答えるだけでなく、顧客が社内の上司に説明する際に聞かれる質問まで先回りしてカバーするページです。担当者が「社内で聞かれたことに答えられる資料」として使えると、商談後の検討が止まらずに進みやすくなります。

セキュリティ・サポート体制・契約期間・解約条件は、検討段階でほぼ必ず浮上する質問です。これらを事前に網羅しておくことで、担当者が上司や情報システム部門への説明に使えます。「Q:クラウド型ですが情報漏洩リスクはありますか?」「Q:最低利用期間はありますか?」のように、実際の質問形式で記載すると読みやすくなります。

FAQが充実した資料は、社内稟議資料としてそのまま流用できます。担当者が「この資料を見れば社内説明できる」と感じると、商談後の自社内での検討が主体的に進む効果があります。

商談資料を作る前に決めておく3つのこと

構成書通りに資料を作り始めても、途中で「誰向けに書いているかわからなくなった」「フェーズが変わったら全部作り直しになった」という事態が起きることがあります。これは作成前に3つの前提を整理できていないことが原因です。ターゲット・商談フェーズ・利用シーンを先に固めておくと、手戻りなく資料制作を進められます。

また、この3つは相互に関連します。ターゲットの役職によって重視する情報が変わり、フェーズによってストーリーが変わり、利用シーンによって情報量の設計が変わります。以下の順番で確認してください。

  1. 誰に見せる資料か(ターゲット顧客の特定)

  2. どの商談フェーズで使うか

  3. 対面で説明するか、送付のみか

1. 誰に見せる資料か(ターゲット顧客の特定)

資料を作る前に、ターゲットの業種・規模・部署・役職の4軸を整理します。「中堅製造業の購買部長向け」「スタートアップの人事担当者向け」のように具体化することで、どの課題を強調すべきかが明確になります。

特に役職による違いは大きく影響します。決裁者(部長・役員クラス)は投資対効果や全社的なインパクトを重視し、現場担当者は具体的な操作性や業務上の利便性を重視します。同じサービスでも、情報の粒度と優先順位を変えて設計する必要があります。

相手の意思決定プロセスも考慮に入れてください。担当者が比較表をまとめて決裁者に上申するプロセスであれば、担当者が上申しやすい情報設計が資料全体に求められます。ターゲットの解像度が高いほど、資料の精度は上がります。

2. どの商談フェーズで使うか

商談のフェーズによって、資料に求められるストーリーは変わります。初回商談は「課題の共感→解決策の提示」が中心です。相手はまだサービスの詳細を知らないため、まず「自分の課題と関係がある」と感じさせることが優先されます。

比較検討フェーズになると、ストーリーは「競合優位性→費用対効果」に移行します。相手はすでに複数の選択肢を持っており、「なぜ自社を選ぶべきか」の根拠を求めています。前セクションで解説した競合比較表・事例・費用対効果・FAQが特に重要になるのは、このフェーズです。

よくある失敗は、1つの資料で初回商談から比較検討まですべてをカバーしようとすることです。ページ数が膨らみ、どのフェーズでも「少し合わない」資料になってしまいます。フェーズごとに資料を分けるか、スライドの差し替えができるモジュール構造にしておくことを検討してください。

3. 対面で説明するか、送付のみか

送付用資料は、口頭補足なしで内容が完結する設計が必須です。読み手は担当者だけでなく、その上司や情報システム部門など、商談に参加していない関係者である可能性があります。文脈の説明がなくても理解できるよう、図や注釈を充実させ、ページ内に必要な情報を完結させます。

対面で使う資料は、逆に情報を絞ります。スライドに要点のみを記載し、詳細は口頭で補足するスタイルにすることで、説明者の言葉が資料の補完となります。文字が多すぎると相手はスライドを読むことに集中してしまい、説明者の話が入らなくなります。

1つの資料を対面・送付の両方に使い回すことは避けてください。対面用は情報が少なすぎて送付後に「内容が薄い」と感じさせ、送付用は情報が多すぎて対面中に読み込まれてしまいます。目的別に作り分けるか、送付時に補足資料を添付する形が現実的です。

商談資料のデザインで押さえる基本ルール

デザインセンスは必要ありません。以下のルールを守るだけで、商談資料の視認性は大きく改善します。凝ったレイアウトより、シンプルで読みやすい資料のほうが、相手の記憶に残ります。

最初に意識したいのが「1スライド1メッセージ」の原則です。1枚のスライドに複数の主張を詰め込むと、読み手の注意が分散し、何が重要かわからなくなります。「このスライドで伝えたいことは何か」を1文で言えない場合は、スライドを分割するサインです。

次に色数の制限です。メインカラー・サブカラー・アクセントカラーの3色以内に絞ります。色数が多いと、どこが重要かが視覚的に伝わらなくなります。自社のブランドカラーをメインカラーに設定し、サブカラーは背景や補足情報に使う薄い色、アクセントカラーは強調箇所のみに使う方針が基本です。

フォントはスライドソフトで扱いやすいものを選び、1資料で1〜2種類に統一します。PowerPointであれば「メイリオ」「游ゴシック」が読みやすく、パソコン環境による表示の崩れが少ないためよく使われます。見出しと本文でサイズに差をつけることで、情報の階層が視覚的に整理されます。

テキスト量は最小限に抑え、図表・グラフ・アイコンなどビジュアル要素を中心に構成します。文字が多いスライドは相手が読み込むのに時間がかかり、説明のテンポが崩れます。伝えたい内容をビジュアルに置き換えると、口頭説明の補完としてスライドが機能します。

余白の扱いも重要です。情報の区切りを視覚的に明確にするため、余白を十分に確保します。「スペースが余っている」と感じても埋めようとしないことが重要です。余白は「何もない空間」ではなく、情報を整理して視線を誘導する役割を担っています。

受注につながらない商談資料の共通パターン

商談資料を改善する際に参考になるのが、営業側が入れたいスライドと顧客が重視するスライドのギャップです。株式会社Coneの調査によると、営業側が81%の確率で挿入する「強み・特徴」スライドを顧客が重視する割合はわずか27.9%でした。これは最大のギャップ項目です。自社が「入れるべきだ」と思っているスライドと、顧客が「知りたい」と思っている情報のズレを把握することが、改善の出発点になります。

1つ目のパターンは「自社語り構成」です。サービスの強み・特徴・受賞歴などを冒頭から並べる構成がこれに当たります。提供側にとっては伝えたい情報ですが、相手はまだ「自分の課題が解決されるかどうか」を知りたい段階です。自社視点の構成は、顧客にとっての課題解決という文脈が抜け落ちるため刺さりません。改善の方向は、課題提示を先に置き、その解決策としてサービスを提示するストーリーへの組み直しです(詳細は基本構成のセクションを参照)。

商談資料の問題点を正確に把握するには、過去の商談での顧客の反応や質問内容を振り返ることが重要です。商談メモのテンプレートと書き方を活用して、資料のどの部分で顧客が困惑したか、どんな質問が出たかを記録しておくと、次回の資料改善につなげられます。

2つ目のパターンは「口頭前提の設計」です。同調査では、顧客の80.6%が「商談後に内容を思い出せなかった経験がある」と回答しています。対面で説明しながら使う前提で作られた資料は、商談後に担当者が社内で検討を進める際に機能しません。資料だけを見た上司が内容を理解できない場合、稟議が止まります。口頭説明に頼りすぎず、資料単体でも文脈が伝わる設計を意識してください。送付用と対面用の使い分けについては、作成前の前提整理のセクションで詳しく解説しています。

3つ目のパターンは「ページ過多」です。「入れたい情報がたくさんある」という気持ちから、資料のページ数が増えていくケースです。ページ数が多すぎると、要点が埋もれます。相手が最も知りたい情報にたどり着く前に集中力が切れたり、商談の時間内に重要ページまで到達できなかったりします。情報量は絞り込むほど伝わります。各ページに「このページで伝えることは1つ」という基準を設けると、自然に取捨選択が進みます。

商談資料の作り方まとめ

商談資料の基本は、「導入・提案・クロージング」の3パートで課題解決のストーリーを組み立てることです。その中でも、比較検討フェーズでは競合比較表・事例・費用対効果・FAQの4ページが成約率を左右します。

作成に着手する前に、ターゲット・商談フェーズ・利用シーンの3つを固めておくと手戻りが減ります。デザインは3色以内・1スライド1メッセージ・余白の確保という基本ルールを守るだけで、視認性は大きく改善します。

まずは本記事の基本構成(3パート7ステップ)に沿って1版を作成し、実際の商談で使ってみることをおすすめします。相手の反応や質問のパターンを蓄積することで、資料は改善サイクルに入ります。最初から完璧な資料を目指すより、試して直す繰り返しが商談資料の精度を上げる確実な方法です。

なお、当メディアを運営する株式会社MEDIUMでは、商談の一次情報を自動で記録・構造化し、営業活動全体を支援するAIエージェント「STRIX」を提供しています。商談の内容を踏まえた個別性の高い提案資料の作成支援から、営業プロセス全体の効率化まで、データに基づく営業力強化をご検討の方は、ぜひサービスサイトはこちらをご覧ください。


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